エスター・ファースト・キル

エスター ファースト・キル

エスター ファースト・キル

  • イザベル・ファーマン
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<あらすじ>

2007年、アメリカで暮らすオルブライト家は、4年前に6歳で行方不明となった愛娘エスターの失踪事件に今なお心を痛めていた。そんなある日、エスターが保護されたという思いがけない知らせが夫妻のもとに届く。この奇跡のような出来事を手放しで喜ぶ一家。驚くほど成長したエスターは聡明で才能も豊か。画家の父親に昔以上にべったりだった。また、あの幸せな時が帰ってくるー。

 

<評価>★★★☆☆

2009年に公開され人気を博したホラー映画「エスター」の続編。主役である少女エスターを前作と同じイザベラファーマンが演じているのを後で知ってびっくりしました。少女役を大人の女性がやっているので、遠近法を使ったり、エスターだけ足場の低い場所に立たせたりして、巧みに演出しています。

エスターに関しては重要なネタバレがありますが、今回はエスターが療養所から逃亡し、オルブライト家の娘「エスター」になりますしてからのエピソードです。オルブライト家の母トリシアは初めから久々に再開したエスターに不信感を持っていますが、その理由が明かされる時がかなり衝撃的でした。エスターの正体を知ってからも同居する度胸はすごいなと思いましたが、お互いが相手の致命的な秘密を知っているため、手出しできないという複雑な膠着状態になっています。ネズミスムージーはちょっと面白かった笑。

ただ、全体的にちょっと粗が目立つところがあります。例えばそもそも行方不明になっていた娘を引き取る際に、血液型など人物同定に必要な手続きはすると思いますし、別人であることは容易にバレるかなと思います。エスターが精神病院から逃げ出すときも、警備員の頭を壁にたたきつけて殺害するシーンがありますが、少女の体でそれはちょっと苦しいかなと・・・。エスターは筋力は大人並だったりするのでしょうか。

前作よりは少し劣りますが、中盤での意外性と、エスターの狂気に関しては十分評価できると思います。三作目も出てほしいですね。